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グレーのマフラー 


夏帽子を出した。
ストローハット、つばが広いやつ、綿のワッチ。
昨夜、なんだか泣いてしまって、ただ一枚の写真を見ただけで。
それはそれはやさしい写真で、
わたしの中の疲れて固まってしまったところがとけたのか。





大切な猫のこと。

わたしが毎日通ってる公園の大きな森の中に、
ないしょで猫ハウスが置いてある。
ないしょではあるけれど、もう誰にも見とがめられなくなった。
猫ちゃんが自然の中で暮らすことが許されるようになったのだ。
少し時間がかかったのだけれど。

公園の中には、いろんな人がしつらえたいろんなハウスがある。
わたしのハウスにはわたしがお世話をしてる猫ちゃんが入る。
冬はフリースを入れ、乾かし、作り直しをしてできるだけ清潔に保つ。
猫が自然の中で自由に生きられるよう、少しだけお手伝いするというスタンスで接してるつもり。
去勢や避妊はするのだけれど、治療は最小限で。
いろんな辛いことを経験してこういう形にたどり着いた。
みんな猫ちゃんが教えてくれたことだ。

大切な猫ちゃんはたくさんいるのだけど、
ボス猫ちゃんはかけがえのない一匹だ。
正式には隣の群れの猫なのだけど、わたしがここにいるせいで、
テリトリーを軽々と越えてやって来る。
とても大きくて、甘ったれで、
豪雨の中でもびしゃびしゃに濡れながら遊び回るやんちゃ君で、
なのに、みゃーって鳴き声は赤ちゃんのよう。

ボス猫ちゃん、ほかの猫に自分の力を示すそのやり方が賢い。
ほかの猫のように相手の急所を噛んで致命傷を負わせたりはしない。
鳴き声で、たったひと睨みで、
それはそれは人間の男たちが感心してしまうほどの賢いやり方でもってその場を治めてしまう、
気高い猫だ。

ボス猫ちゃんはいくつなのだろう。
わたしが公園に通うようになった頃には、もうすでにボスとしてそこにいた。
だけど、ボスも年をとると力を失う。
調和がとれた群れの中にルールを犯すよその一匹が入り込むと、
たちまちぜんぶ台無しにしてしまう。
ある日、若いよそもの猫が入り込み、ボス猫の急所を噛んだのだ。
ためらうことなく、のど元を、耳の付け根を。
そうして、あっけなく台無しにしてしまった。

その時はなんとか治療で持ち直したものの、
以降はもう、ボス猫ちゃんは転げ落ちるように勢いをなくしてしまった。
そのぶん、毎夜わたしのところに通って来るようになった。


ボス猫ちゃんは決まった時間にいそいそとやって来る。
わたしに撫でさせ、ご飯をたらふく食べ、そしてまた暗闇に消えて行く。
それが毎夜。
もう無茶なほどたくさん食べる。
それでも太らなくなってしまって、一体ご飯はどこに入っているのか不思議になる。
わたしの方も食べたいだけ食べさせる。
こんなところで暮らしてる猫なのだ、いつどうなるか分からないのだから。


ある夜、森の中でいつも通りハウスをチェックしたら、
見知らぬ猫が中に入り込んでる。
おそるおそる頭を撫でてみると、瞳だけチラリ動かしてこちらを見る。
月光の加減で左目だけハッキリと見えた。
それにしても暗くてどこの猫なのかよく分からない。
きっと迷い込んだよその猫が疲れて休んでるのだろう。
そのままにして、頭を少し撫でてあげた。
猫は静かに、下に敷いたわたしのグレーのマフラーに顔をうずめた。
朝になったら手入れしてあげよう。


翌朝、猫ちゃんのお世話を手伝ってくれてる人から連絡が入った。
ボス猫ちゃんがわたしのハウスで死んでいると。
愕然とする。
前夜会ったのに、わたしはその猫をボス猫ちゃんだと気付けなかったのだ。
つまりは、ひと晩で、もうボス猫ちゃんとは判別できないほどの毛並みに変わってしまったのだ。


時々、ボス猫ちゃんを思い出す。
最後の、チラリと見えた左目を思い出す。
わたしのグレーのマフラーの上で死んでくれてありがとう。
もっとたくさん撫でてあげれば良かった。


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[ 2015/06/02 23:30 ] STORY | トラックバック(-) | コメント(-)

元気ですか? 


boy.png


雨の日や台風の日、
いっしょに過ごしたのが昨日のことのようですね。


[ 2015/05/05 19:00 ] DIARY | TB(0) | コメント(-)

どこかにいるおしゃべりな歌人にも訪れていた区切り目と言うにはあまりに何でもない 


明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。


小池先生の講座のお知らせが届き、目が覚めたように行きたいなと思ったのだけど、
こうして短歌を遠く遠く離れてみれば、けっこうハイソな場所だったのだと思え、
未来で学んでいた頃も経済的に余裕があったのだと実感しています。

思い出すのは、岡井先生の大きな講演のとき、
わたしのすぐそばでお話しも聞かず、ずっとおしゃべりをしていた超有名歌人さん。
あんなふうに何か、この世の決まりごとすべて飛び越えて
奔放に生きているひとが歌人なのだと腑に落ちました。


日記を更新するのは久しぶりなのですが、
この間、書くとか作るとか、そういったことはまったくしていなかったし、
クリエイティブな話さえしなかった気がする。
ただ一度、お友だちの個展のとき、その方が絵本を何冊も出されてるアーチストなので、
穏やかなお話しから始まってだんだん二人本気になってしまい、終いには激論めいて
他の大切なお客様たちがあんぐりするような具合になってしまい、
楽しんで頂いたようなおじゃましてしまったような、
・・・そういった対談がありました。一度だけ。
ふだんはためらいがちです。


いま、何か踊り場で生きているような気がするのですが、
これからどうしましょう。
わたしが大切にしてる猫ちゃんたちは、
寒さに負けないようたっぷり太らせてあります。


[ 2014/01/23 22:37 ] DIARY | TB(0) | コメント(-)

「ぼくが微笑むとき秋の扉が開いてきみはなくしたスイッチのありかに気付くのだ 」 





モデルは王子。
わたしが公園のトイレに入っても付いてきて洗面台にまで登り
叱られると降りるけど、
またにゃんにゃん付いてきてほかの猫ちゃんに威嚇される
懲りない猫ちゃんです。
このへんでいちばんのハンサムです。
どこでも生きていけるストリート系。


仕事が忙しいですけど少し慣れてきました。
ジミに生きたいわたしにピッタリのOLをやってます。
もっとジミでもいいくらいです。


いままったく文章は書いてませんが、
これがいい状態でしょう。
短歌は経済的にも情緒的にも余裕がないと詠めないのでしょうか。
思いを昇華させる装置にスイッチが入らなくて。


[ 2012/09/29 11:40 ] DIARY | トラックバック(-) | コメント(-)

まだまだ暑いですね 





これは先週くらい、先々週かも、のお散歩で
へたってる猫ちゃんに水をあげたとき。
臨時の容器はアイスのカップです。


お仕事が忙しくて、夜は猫ちゃんのお世話があるし、
なんかときどき子猫ちゃんが増えたりしてるし、
暗闇で子猫ちゃんにまとわりつかれるし、
踏みそうになるし、
ほかの猫ちゃんが助けてくれるし、
追われてもまた全速力で駆けてきてまとわりつくし、
お水をちょっとかけてみてもにゃんにゃん喜んでるし、
・・・
ネットとかもできない毎日です。
相変わらず貧乏ですが、
お昼はいい景色を眺めながらおいしいもの食べてます。


[ 2012/09/22 12:46 ] DIARY | トラックバック(-) | コメント(-)

その使者から伝えられたニュースを驚きをもって 


blueberry.png


モデルはブルーベリーです。
初めて会ったのが、ブルーベリーの木のところだったから。


遠くにいるひとがみな元気で平穏でありますように。
わたしも平穏に、のんきに、今後はリッチめに生活できますように。


[ 2012/08/28 18:09 ] DIARY | トラックバック(-) | コメント(-)

スイカの芽が出ました。 





父が趣味で作ってるスイカが家から届き、
せっせと食べて、せっせとタネをまいて・・・・
芽が出ました。
芽の頭にタネがかぶってるの分かりますか?
食べられるようになるんでしょうか。


[ 2012/08/12 10:03 ] DIARY | トラックバック(-) | コメント(-)

もうじぶんにウソをつくのはやめたの  






モデルはワサビです。
豪雨のあとの森はとってもキレイです。



[ 2012/07/01 20:47 ] DIARY | トラックバック(-) | コメント(-)
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Author:Chie
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